カテゴリ:相続
監修:竹田司法書士・社労士事務所
大切な方を亡くされた直後は、悲しみの中で様々な手続きに向き合わなければならず、大きな負担を感じられることと思います。ですが、相続に関する手続きには順番があり、一つずつ落ち着いて進めていけば大丈夫です。すべてを一人で抱え込む必要はありません。本記事では、相続が発生した際に必要となる代表的な手続きと、それぞれの期限を分かりやすくご紹介します。
①死亡届(7日以内)
死亡の届出は、届出義務者が死亡の事実を知った日から7日以内(国外で死亡があったときは、その事実を知った日から3か月以内)にしなければなりません(戸籍法86条1項)。届出義務者は、①同居の親族、②その他の同居者、③家主・地主又は家屋若しくは土地の管理人の順とされていますが、この順序にかかわらず届出をすることができ、同居していない親族や後見人等も届出をすることができます(同法87条)。正当な理由なく期間内に届出をしなかった場合は5万円以下の過料の対象となり得ますが、期間を過ぎた届出も受け付けてもらえますので、まずは落ち着いて進めていただければと思います。
②年金の届出・請求
亡くなった方が年金を受給していた場合は、年金受給権者死亡届の提出が必要です。国民年金は死亡の事実があった日から14日以内、厚生年金は10日以内とされています(国民年金法施行規則24条、厚生年金保険法98条4項)。ただし、日本年金機構にマイナンバーが収録されている受給権者については、原則として届出が不要とされています。また、まだ受け取っていなかった年金(未支給年金)や、遺族年金を受け取れる場合の請求は、いずれも年金給付を受ける権利として、支給すべき事由が生じた日から5年で時効消滅します(国民年金法102条)。5年以内であれば請求できますので、落ち着いてから手続きしても問題ありません。
③相続放棄・限定承認を検討する期限(3か月以内)
借金などマイナスの財産が多い場合には、相続そのものを放棄する「相続放棄」や、プラスの財産の範囲内でだけマイナスの財産を引き継ぐ「限定承認」という方法を選ぶことができます。これらはいずれも、自己のために相続の開始があったことを知った日から3か月以内に、家庭裁判所に申し出る必要があります(民法915条1項)。財産の調査に時間がかかる等の事情があるときは、家庭裁判所に申し出ることで、この期間を伸ばしてもらえる場合もあります。財産の内容がすぐには分からず不安なときは、早めにご相談ください。
④相続税の申告(10か月以内)
相続税がかかる場合は、自己のために相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内に、被相続人の死亡時の住所地を所轄する税務署に申告書を提出しなければなりません(相続税法27条1項)。申告期限の日が土曜・日曜・祝日等に当たるときは、その翌日が期限となります。相続税がかかるかどうかの判断や具体的な税額の計算は専門家の分野になりますので、個別の税額については専門家にご相談いただく必要がありますが、期限自体はあらかじめ知っておくと安心です。
⑤遺産分割と相続登記(3年以内)
相続人全員の話し合い(遺産分割協議)がまとまれば、法律で定められた分け方とは異なる内容でも、財産の分け方を自由に決めることができます(民法907条1項)。不動産を相続した場合は、令和6年4月1日から相続登記の申請が義務化されており、原則として相続の開始及び所有権を取得したことを知った日から3年以内に登記をしなければなりません。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象となる場合がありますが、戸籍謄本の収集から登記申請まで、司法書士が一つずつサポートいたします。
よくある質問
Q. すべての手続きを自分だけで進めなければなりませんか?
A. いいえ。死亡届の提出は同居の親族以外の方でもできますし、相続放棄・相続登記等の手続きは司法書士に相談・依頼することができます。一人で抱え込まず、早い段階でご相談いただくことをお勧めします。
Q. 期限を過ぎてしまったらどうなりますか?
A. 手続きによって扱いが異なります。死亡届は期限後でも受け付けてもらえますが、相続放棄は原則として期限内に家庭裁判所へ申し出ることが必要です。心当たりのある方は、まずご相談ください。
Q. 何から手を付ければよいか分かりません。
A. 期限の短いものから順に、死亡届→年金の届出→相続放棄の検討→相続税の申告→遺産分割・相続登記という順序で整理すると分かりやすくなります。当事務所では、この順序に沿ってご案内しています。
竹田司法書士・社労士事務所では、相続発生後の各種手続きについて、期限の管理から書類の収集、相続登記の申請まで一括してサポートしております。堺市はもちろん、大阪府内で相続に関するご相談をお考えの方は、お気軽にご相談ください。
※本記事は令和8年9月10日時点の法令・制度に基づいて作成しています。その後の法改正等により内容が変更されている場合がありますので、あらかじめご了承ください。最新の内容については、当事務所までお問い合わせください。
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