少額訴訟の手続き(60万円以下の請求)(堺市の認定司法書士が訴訟代理)

少額訴訟は、60万円以下の金銭の請求を、原則として1回の審理で解決を目指す手続きです。

  • 対象60万円以下の金銭の支払を求める訴えです。簡易裁判所に起こします。
  • 1回の審理最初の期日までに、言い分と証拠をすべて出します。証拠は、審理の日にその場で調べられるものに限られます。
  • 回数の制限1人につき、同じ裁判所に年10回までです。
  • 通常の訴訟へ被告の申立てや、裁判所の判断で、通常の訴訟に移ることがあります。
  • 判決のあと不服申立ては異議に限られ、控訴はできません。判決を受け取った日の翌日から2週間以内です。

貸したお金や代金・修理代が払われない。請求額が60万円以下の金銭の請求なら、少額訴訟という、原則として1回の審理で結論を出す手続きを使える場合があります。その分、証拠を、審理の日にその場で調べられるものに絞る、控訴ができないなど、向き・不向きがあります。このページでは、裁判所の案内に基づいて、向く事案・向かない事案、手続きの流れ、通常の訴訟へ移る場合、判決のあとの強制執行をまとめました。当事務所は、認定司法書士として、少額訴訟の代理人になれます。

少額訴訟とは

少額訴訟は、民事訴訟のうち、60万円以下の金銭の支払を求める訴えについて、原則として1回の審理で解決を目指す手続きです(裁判所の案内)。簡易裁判所に訴えを起こします。特別の事情がある場合を除き、最初の期日で、双方の言い分を聞き、証拠を調べて、その場で判決を言い渡すのが原則です。通常の訴訟との主な違いは、次のとおりです。

  • 対象:少額訴訟は、60万円以下の金銭の支払を求める訴えです。通常の訴訟は、請求額が140万円以下なら簡易裁判所で扱います。
  • 審理:少額訴訟は、原則として1回の審理で終えます。通常の訴訟は、口頭弁論、争点・証拠の整理、証拠調べを経て、判決に進みます。
  • 証拠:少額訴訟は、証拠書類や証人を、審理の日にその場で調べられるものに限ります。通常の訴訟は、書証の取調べ、証人尋問、当事者尋問などを行います。
  • 利用回数:少額訴訟は、1人につき、同じ裁判所に年間10回までです。
  • 反訴:少額訴訟では、反訴(相手方が逆に請求を立てること)はできません。
  • 判決への不服:少額訴訟は、異議の申立てに限られ、控訴はできません。通常の訴訟は、控訴ができます。

出典:裁判所:少額訴訟、裁判所:簡易裁判所の民事事件Q&A、裁判所:民事訴訟。令和8年11月7日に、実際に開いて確認しました。

向く事案・向かない事案

裁判所の案内の内容から整理しました。実際に少額訴訟が合うかどうかは、事案によって異なります。ご相談のときに、一緒に考えます。

向くことが多い事案

  • 請求が、60万円以下の金銭の支払だけである(貸したお金、売買代金、請負代金、賃料、敷金など)
  • 請求の根拠を示す書類が、最初の期日までにそろう
  • 調べてほしい証拠が、書類や、その日に法廷へ来てもらえる人の話など、審理の日にその場で調べられるものである

向かないことが多い事案

  • 請求が60万円を超える、または、金銭の支払以外(建物の明渡しなど)を求める
  • 紛争の内容が複雑で、調べる証人が多く、1回の審理で終わらないと予想される(裁判所の判断で、通常の手続きで審理されることがあります)
  • 相手が、通常の手続きでの審理を望みそうである(被告は、最初の期日で弁論をするまでに、通常の手続きへの移行を求められます)
  • 判決に不服があるとき、控訴で争いたい(少額訴訟は、異議の申立てに限られます)
  • 同じ裁判所に、すでに年間10回、少額訴訟を起こしている

出典:裁判所:少額訴訟、裁判所:簡易裁判所の民事事件Q&A。令和8年11月7日に、実際に開いて確認しました。

1回の期日で終わる手続きの流れ

以下は、裁判所の案内をもとにした一般的な流れです。事案によって異なります。

  1. ご相談

    請求額が60万円以下か、金銭の支払だけを求めるか、証拠がそろうかを確認し、少額訴訟か、通常の訴訟かを一緒に考えます。

  2. 訴状の提出

    少額訴訟による審理を求めて、簡易裁判所に訴状を出します。提出先は、原則として、被告の住所地を管轄する簡易裁判所です。最初の期日までに、原告の言い分と証拠をすべて出す必要があります。東京簡易裁判所の案内では、できる限り、訴状を出す段階で、証拠書類の写しも一緒に出すよう求められています。

  3. 期日の指定・被告への送達

    裁判所が期日を指定し、被告に訴状などが送られます。被告は、最初の期日で弁論をするまでに、通常の手続きへの移行を求める申出をすることができます。

  4. 期日(1回の審理)

    最初の期日に、双方の言い分を聞き、証拠を調べます。証拠書類や証人は、その日にその場で調べられるものに限られます。審理の途中で、和解で解決することもできます。特別の事情がある場合を除き、原則として、その期日で判決が言い渡されます。

  5. 判決

    原告の言い分が認められる場合でも、分割払い、支払の猶予、訴えを起こしたあとの遅延損害金の免除が、判決で定められることがあります。これらは、判決の言渡しの日から3年を超えない範囲で定められます。

  6. 判決のあと

    判決を受け取った日の翌日から2週間以内に異議を申し立てなければ、判決は確定します。控訴はできません。異議があると、同じ簡易裁判所で、通常の手続きによって審理されます。その判決に対しても、控訴はできません。

出典:裁判所:少額訴訟、裁判所:簡易裁判所の民事事件Q&A、東京簡易裁判所:通常訴訟及び少額訴訟。令和8年11月7日に、実際に開いて確認しました。

通常の訴訟へ移るとき

次のようなときは、通常の訴訟に移ります。

  • 被告が、最初の期日で弁論をするまでに、通常の手続きへの移行を求めたとき
  • 紛争の内容が複雑だったり、調べる証人が多く、1回の審理で終わらないことが予想されたりして、裁判所が、通常の手続きで審理すると判断したとき

移ったあとは、通常の訴訟として進みます。流れは、次のページをご覧ください。

簡易裁判所の民事訴訟のページへ

請求額が140万円以下の事件は、通常の訴訟に移っても、簡易裁判所の事件です。引き続き、当事務所が代理人になれます。

出典:裁判所:少額訴訟、裁判所:簡易裁判所の民事事件Q&A。令和8年11月7日に、実際に開いて確認しました。

判決のあとの強制執行

判決書や、和解の内容が書かれた和解調書に基づいて、強制執行を申し立てることができます。判決をした簡易裁判所では、給料や預金などの金銭債権について、少額訴訟債権執行を申し立てることもできます(裁判所の案内)。当事務所は、少額訴訟債権執行の代理ができます(法務省の案内)。そのほかの強制執行は、申立書の作成をお手伝いします。

相手に財産がなければ、判決を得ても回収できないことがあります。回収の見込みも含めて、最初にご相談ください。

出典:裁判所:少額訴訟、法務省:司法書士の簡裁訴訟代理等関係業務の認定。令和8年11月7日に、実際に開いて確認しました。

司法書士にできること・できないこと

  • できること(認定司法書士):60万円以下の少額訴訟は、訴額140万円以下の範囲に収まりますので、簡易裁判所で代理人として手続きできます。訴状の作成、期日への出席、和解の話合いなどを承ります。
  • 請求額が140万円を超える事件(少額訴訟の対象は60万円以下です):書類の作成をお手伝いするか、弁護士をご案内します。
  • ご自分で進める場合:少額訴訟の説明は、裁判所の「少額訴訟」のページにまとめられています(上の出典のリンクからご覧いただけます)。証拠の整理や訴状の作成が難しいときは、ご依頼ください。

出典:法務省:司法書士の簡裁訴訟代理等関係業務の認定。令和8年11月7日に、実際に開いて確認しました。

費用

少額訴訟は、民事訴訟の一つですので、裁判所に納める申立手数料は、訴えの提起の欄の額になります。裁判所の手数料額早見表では、次のとおりです。

訴えの提起の申立手数料(抜粋)

訴額書面で申し立てる場合電子申立て(オンライン)の場合
10万円まで3,500円2,400円
30万円5,500円4,400円
60万円8,500円7,400円
  • 被告が2名以上のときは、被告の数から1を引いた数に2,000円を掛けた額が加算されます。
  • 申立手数料のほかに、郵便料(郵便切手など)を納めます。額や内訳は裁判所ごとに異なりますので、申立てる裁判所にお尋ねください。

金額は、令和8年11月7日に確認した裁判所の早見表のとおりです。改正されることがありますので、申立ての前に、裁判所の最新の案内でご確認ください。

出典:裁判所:手数料額早見表。令和8年11月7日に、実際に開いて確認しました。

当事務所の料金(税抜)

  • 少額訴訟の代理:請求の内容をうかがって、個別にお見積りします。参考として、料金表の「簡易裁判所における訴訟代理等」(訴額140万円以下)は、着手金3万円、報酬は回収額または経済的利益の10%です。
  • 少額訴訟債権執行の代理:着手金5万円、報酬は回収額の4%。
  • 金銭債権の強制執行申立書の作成:着手金5万円。

裁判所に納める手数料・郵便料などの実費は、別にかかります。詳しくは料金表をご覧ください。

よくある質問

少額訴訟は、いくらまでの請求で使えますか。

60万円以下の金銭の支払を求める訴えが対象です。60万円を超える請求や、金銭の支払以外を求める場合は、少額訴訟は使えません。請求額が140万円以下なら、簡易裁判所で、認定司法書士が代理人になれます。

少額訴訟は、必ず1回で終わりますか。

原則として、1回の審理で終えることを目指す手続きですが、必ず1回で終わるとは限りません。紛争の内容が複雑なときや、調べる証人が多いときなどは、裁判所の判断で、通常の手続きで審理されることがあります。そのため、最初の期日までに、言い分と証拠をすべてそろえておくことが大切です。

「年10回まで」とは、どういう意味ですか。

少額訴訟を利用できるのは、1人につき、同じ裁判所に対して、年間10回までと決められています。回数を超えると、その裁判所では、少額訴訟は使えません。

少額訴訟の判決に不服があるときは、どうすればよいですか。

少額訴訟の判決に対する不服申立ては、異議の申立てに限られ、控訴はできません。判決を受け取った日の翌日から2週間以内に異議を申し立てないと、判決は確定します。異議があると、同じ簡易裁判所で、通常の手続きによって審理されます。期間が短いので、お早めにご相談ください。

少額訴訟を起こされました(訴状が届きました)。どうすればよいですか。

少額訴訟は、原則として1回の審理で結論が出ますので、最初の期日までに、言い分と証拠を出す必要があります。通常の手続きで審理してほしいときは、最初の期日で弁論をするまでに、移行を求める申出をします。少額訴訟では、反訴(逆に請求を立てること)はできません。お早めにご相談ください。

判決をもらったあと、相手が支払わないときは、どうすればよいですか。

判決書や和解調書に基づいて、強制執行を申し立てることができます。判決をした簡易裁判所では、給料や預金などの金銭債権について、少額訴訟債権執行を申し立てることもできます。当事務所は、少額訴訟債権執行の代理ができます。相手に財産がなければ、回収できないことがあります。

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